鹿児島に行くんだったらと、前日急に無理を言って、黒酢の里・福山町の醸造会社を
見学することになった。

福山町ホームベージの黒酢製造業者一覧によると8社あり、そのうちの
重久盛一酢醸造場」 を紹介していただいた。 会社名は福山産業。
福山は国分インターから車で15分、金港湾最北部に面した温暖な地へ。
平地は猫の額ほどしかなく、中に入るとすぐに山に向かって登ってしまう地形だ。

かめ畑?若い黒酢 まだ分離したまま

重久さんの案内でまずは段々畑状態にあるかめ置場に行った。
かめの数は大小併せて約1万5千個あるそうで、全体に酢の匂いがプーンとしていた。
このかめはあたらしいものは殆どが韓国産の素焼きで、薩摩焼のかめ同様の黒酢が
出来上がるそうだ。

玄米を1リットル当たり300グラム以上使い原料とし、麹と水をかめにいれて
発酵させる製法。 製品として出荷するまでは平均1年半かめに寝かせる。
2〜3日に1回はかめのふたを開けて状態をチェック。 太陽にどれだけかめが照らさ
れるか、出来は天候次第で決まる。 まさに生き物です。 
出来上がると色が黒いから黒酢というそうだ。

かめに入れたばかりの黒酢をなめてみると、まだ全く酢にはなっていなくてかなり
フルーティな味。見た感じも蒸し米と麹が水の上に浮いているようだ。
次は15年寝かせている極上もの、これはまったりというか黒酢だけどものすごく
マイルドな味。

15年経過の黒酢かめのだんだん畑

最後はもうすぐにも出荷できる状態の黒酢を舐めると、いわゆるお酢の味だけど
鼻にツーンと来る酢の味ではなく、少し甘みもある。
これが商品としての黒酢の味だそうだ。

この後、検査管理室で話を伺うが、プレやプロのバイオテックス菌や、グルコース、
キシリオリゴ糖まどなど、あまり理解できないまま。
要は、乳酸菌などのように、黒酢は善玉の腸内細菌として腸内を浄化し、生活習慣病
などのサポートすることが出来る。 
黒酢が酢酸系ではなく、アミノ酸系だから、体に入ったら尿酸値が落ち、酸性から
アルカリ酸性に変わるということなのでしょうか。 

体に良いものを福山町でこだわって作っていることが分かった有意義な半日でした。