去年3月、東京の妹夫婦と合流して別府に来て、初めて「別府八湯ウォーク」の一つ
『山の手レトロ散策』に参加した。僕たち4人だけのガイドは古川さんですごく印象に
残っていた。

今回も八湯ウォークに参加したいので調べたら、2月19日は第3日曜、ラッキーなことに
かんなわ湯けむり散歩」があるではありませんか。
今回は初めて鉄輪で泊まり、土地勘が出来てから最後の日に歩いたので、おさらいを
するようでワクワクするような気分。

当日は9時半から受付なので旅館ハモンド風月をチェックアウトし、ぶらぶら歩いて
集合地である大谷公園へ向かった。
受付で参加費用700円を払って名前を書くと、鉄輪の今昔マップとビニール袋をもらう。
昼食が要らないくらいに食べ物がもらえるのでこれに入れて下さいと案内され、
参加者はみんなビックリ。
参加者は前回と違って多く、総勢14名。地元の人も多そうな感じでした。

案内していただくガイド役は河野さん。ひげを生やした優しそうな大阪弁のおっちゃん。

ガイドは後藤さん 大谷公園から始まるまずは集合した「大谷公園」の由来を聞く。
銀行が倒産するほどお金を借りて、
シルクロード探検隊を率いた西本願寺第22代門主の
大谷光瑞師を記念して、別府のふぐ料理
「なるみ」の高原源太郎氏が恩返しに
700坪を寄付して出来たそうだ。

お隣の大谷会館瑞光寺でも畳に座って光瑞さんの人となりを聞く。

次は昨日宿泊したおにやまホテルへ少し登り、ロビーに入っていく。

東郷青児の作品 「山は呼ぶ」
えらいモダンなガラス絵と
思っていたら、ホテルの宇都宮社長と
親交のあった画家・東郷青児が描いた
「山は呼ぶ」という作品。 
泊まったのに説明を聞くまで分からなかった。

宇都宮社長はあちこちにあった地獄をまとめて「地獄巡り」を始めた人物。

しばらく上りの道を歩き「十万地獄公園」へ。ここの泉源は公営温泉の供給地と
なっており、公園にある俳句の碑は別府の酒飲みの会「愛酎会」が売上の一部を貯めて
寄付している。著名な選者によって優勝した句が毎年彫られて町中に建てられているので、
投句しない人は「天領焼酎 鉄輪」を買ってもらえれば寄付したことになるとの説明。

次はこの公園に隣接している別府の旅館ベスト3に入る「神和苑(かんなわえん)」に入る。
広大な庭園を歩くが、梅や桜が綺麗に咲き、鉄輪の景色として溶け込んでいる。
ここのお湯は1週間くらいの間に、はじめ無色透明、数日のうちに目の覚めるような
青紫色、ピークを過ぎると乳白色に変わるそうで、非常に珍しく次回入ってみたいお湯だ。

いでゆ坂の入り口
ここからは坂道を下り、「みゆき坂」へ。
この坂は現在工事中で歩きにくかったが、
終了すると一段ときれいな坂道に変わる。
スクランブル信号というとかっこいいが、
鉄輪のバスターミナル横の小さな交差点を越えて
「いでゆ坂」へ入っていく。

昨日入浴した「渋の湯」は元湯が移ると無くなり、屈んで入る天井の低い一遍上人
ゆかりの「むし湯」の歴史も無くなるので入るなら4月中旬まで。

ここから細い道に入り、別府の代表的な『鉄輪の湯けむり』の景色が眺められる場所に立つ。
寒くて、湿気があって、風の無い日は湯けむりがたくさん見られるそうだ。

そして、『泉源』をまじかに見る。

泉源上部から蒸気、下部から温泉が出ている。
鉄輪では泉源数が厳しく決められており、
もし枯渇した場合しか新しい泉源は掘れない。
しかも1メートル以内の場所で、深さ300メートルまで。
資源を守るために厳しく制限されていると聞き、
一同またビックリ。