土曜に自宅から離れたところにいれば当然どこかに行こうと思うが、あいにく雨が
また降り始めている。昨日の会話で島唄が話題に出たが、鹿児島市内で島唄が聞ける
店がドルフィンポートにあると聞いたので新しい大型施設の
見学がてら行くことにした。

ドルフィンポートドルフィンポート 島唄が聞ける
中央駅や天文館からドルフィンポートには『ドルフィン150バス』が30分に1回程度で
運航しており150円で行ける。 1階には薩摩工芸館、故郷市場、薩摩酒蔵など鹿児島
の食材や特産品の販売店も入っているが、2階建てでレストラン中心の施設だ。
新穂花(あらほばな)』は本店が奄美大島の名瀬市にあり、奄美の
スローフードと黒糖焼酎と島唄ライブが売り物の店。 『PORTO CASA』は感じの良い
イタリアンレストランで結婚披露パーティで貸切。次回には是非夜に覗いてみたいね。

近くには水族館もあるので、カップルだけでなく家族連れの利用もあるのではないか
と思ったが、町の噂では去年オープンしたけど利用者が少なくプロジェクトとしては
失敗だと聞いた。ドルフィンポート前バス停が屋根の無い停留所だったり、ウォータ
ーフロントとあるけど目の前がすぐ海ではないのも残念。 また、雨が降ったときは
傘をささないと2階に上がれないし、2階の眺めの良いテラスもビショ濡れではね。


鶴丸城跡 黎明館 
ふたたび天文館まで戻って本屋で鹿児島情報をチェック。鹿児島の歴史、各地の民俗
資料だけでなく、郷土から出た洋画家などの作品を見ることが出来る「鹿児島県歴史
資料館・黎明館」へ行くことにした。
まだ雨が降っているのでバスで市役所まで行き、歩いて鶴丸城の本丸跡に行く。
鶴丸城は天守閣の無い平城で、お堀端は雨が降ってよい感じ。

黎明館 古代への入り口硫黄島のメンドン
1階は古代から現代までの歴史を紹介している。縄文時代の遺跡の紹介、中世の山城
の美しい模型、江戸末期から明治初頭の日本を引っ張った歴史の舞台などを展示。
国分上野原遺跡は最古最大級の縄文遺跡として有名なので見たいね。

2階には鹿児島出身の人物や暮らしぶりの展示があるが、特に南の島々の悪魔払いの
風習の紹介や、民謡・方言・昔話・神話をヘッドフォンで聞ける設備が興味深い。

3階は美術・工芸展示。特に薩摩焼の系列の流れと数々の作品の美しさ、そして黒田
清輝・藤島武二・和田英作などの明治以降の洋画作品が展示されていた。
特に初めて見た和田英作の作品で少女がゆったりと足を伸ばした
『藁を編む少女』が気に入った。1896年22歳のときに描いた作品で、垂水市出身。

田中一村伝
それから島唄と共に奄美大島に関心を惹かれたのは日本のゴーギャンと言われる田中
一村画伯の存在。書店で美術館を調べていたときに田中一村伝
(南日本新聞社編/小学館発行)の本を見つけたから。
奄美大島が日本に返還されたのが1953年であり、田中一村記念美術館が2001年に
奄美大島で開館されている。 

そして鹿児島大学の原口泉教授のセミナー『薩摩の黒文化』で
聞いた黒うさぎなどの話などで俄然奄美大島に興味がわいてきた自分を発見している。