大地の芸術祭」を長野県に滞在中に見に行ってきました。

CIMG7370S新潟県十日町市で2000年に始まった「妻有アート・トリエンナーレ」については、昨年金沢大学が開いた地球環境フォーラムで、プロデューサーである北川フラム氏の講演で知った。


北川フラム氏は新潟県出身、1946年生まれ、東京芸大卒業、美術展・出版・音楽・企画展のプロデュースほかを手がけている。
越後地方の過疎に悩む妻有地方をアートで活性化しようと、当時県知事だった平山郁夫氏から頼まれた北川さんは、1996年から地域に何回足を運んだのだろうか。
先祖伝来の土地によそ者が入ることには想像以上の抵抗があったことが話からも伝わってくる。

アートビエンナーレは「大地の芸術祭」として、十日町市と津南町の760平方kmという広大な地域に展開している。何故広範囲で展開したのか分からなかった。

CIMG7357S週末は東京や十日町駅から日帰りバスツアーも出ているが、基本的には車で回るのが良い。





CIMG7340S大地の芸術祭は370点を越えるアート作品が松代の中心施設「農舞台」や地域の施設、小学校廃校跡地などその周辺に点在している。もちろん公営の宿泊施設や、近くの温泉に泊まりがけでくるのが良い。



CIMG7350S半日しかない僕はとりあえず、松代「農舞台」周辺と十日町駅「キナーレ」を訪ねようと絞り、時間が許す限り、長野方面に戻りながら、訪展示作品を訪問することにした。



CIMG7386S妻有にある約200の集落は米づくりの共同作業とともに強いコミュニティを形成してきた。だから「大地の芸術祭」は集落に拠点を置いていることがわかる。



CIMG7374S結果的には、中里「ミオンなかさと」〜津南「マウンテンパーク」を最後に回った。一つ一つの作品を見ていくと、また次をと何故か見たくなってしまう。



2006年に向かってベネッセの福武さんが参加して以降、地域づくり中心で継続性に不安があったが、財政面やPRが出来た。

CIMG7384S今回見て回ってみて、アーティスト集団たけではこれだけ大規模には出来ないと感じた。ベネッセや大林組、鹿島、電通などかなり企業が関わり、行政の補助金がなくても持続できるか新しい局面に入ったように感じた。

地域起こしで始まったアートイベントが、ビジネス化していくのか気になりながら、これだけ多くの人々が地元民以外に関わっていることに驚いた。

CIMG7391S大地の芸術祭は9月13日で終わり、次回は2012年開催だが、10月には秋の芸術祭として再度始まり、普段も常設で見ることが出来るので、一度は訪ねてみてはどうだろうか。



ともあれ、今回僕は長野県にETC割引を利用して車で入ったのが良かった。
初めて新潟県に足を踏み入れたが、一階が車庫、二〜三階が住居スペースという建物を見ると、雪深い越後に来たんだと実感できた。

次回開催は2012年。今度はゆっくり訪ねようと思っている。