いわば『九州卒業旅行』ともいうべき今回の3泊旅行も最終日となった。

もともと由布院から別府をまわる二泊の予定だった。たまたま17日に熊本駅で博多行きの列車を予約したときに、22日の人吉から熊本まで走る「SL人吉」の切符を駅が確保している案内板を見て、熊本でもう1泊してこの列車の旅を付け加えることにした。

九州横断特急九州横断特急の車内
往路の熊本から人吉までの区間を時刻表で調べると、別府から人吉まで一日4往復する「九州横断特急」が走っていることを知り、別府駅で買い求めておいた。
熊本駅OAのホームに向かうと、すでに「九州横断特急」の赤い車体が停車していた。赤い車体に黒の縁取りがしてあり、なかなか格好良い。写真を撮ろうとしたら、女性車掌と一緒の記念撮影が出来た。車内も明るく、シートのピッチも広くゆったりしている。別府から人吉の間を走る九州横断特急の熊本発は11時30分、人吉到着は12時59分。八代を越えると、やがて球磨川沿いを走るが、線路が水面に近いところにあり、迫力があって良い。桜が満開状態だったこともあり、久しぶりにのんびり列車からの眺めを楽しむことが出来た。

人吉ではSL出発まで駅近くをあるき、人吉温泉物産館を見つけて昼食を取ったりお土産を探して再び人吉駅に戻る。残念ながら温泉に入る時間はなかった。

SL人吉 黒い煙SL人吉 3号車ラウンジ
14時15分に人吉駅にSLが入線すると、大勢の人が蒸気機関車の前にカメラを持って集まって来た。真っ白な煙と共に懐かしい臭いがしてきた。列車は14時39分定刻に出発。
SL人吉 1号車ラウンジSL人吉 3号車
座席は4人掛け、2人掛けでテーブルを挟むので、多少窮屈なので、前後にあるラウンジに座って車窓を楽しんだりが良い。

SL人吉 手を振る、飛び上がる人SL人吉 停車時間の楽しみ

沿道でカメラを構える人も、手を振る人も、はっきり表情が見え何だか心が暖まる列車の旅となった。車窓から球磨川沿いに広がる満開の桜には感動すら覚えた。駅に停まるたびに降りては写真を撮ったり、土産物を買ったり。のんびりした時間が過ぎて行く。

《肥薩線の紹介 JR九州のパンフレットより》
1909年、矢岳第一トンネルの開通によって鹿児島線全線が開通。この開業は、青森〜鹿児島間を結ぶ日本縦貫鉄道の完成でもあった。
1927年に八代〜川内〜鹿児島の海岸線の開通で鹿児島本線の名称はそちらに移行。現在のルートが肥薩線と呼ばれるようになった。
開業以来活躍した蒸気機関車は1951年のディーゼルカー登場以来次第に姿を消し、1973年に廃止。
JR九州は2004年の九州新幹線部分開業を機に、肥薩線を生きた鉄道遺産として位置付け、観光列車を拡充。昨年、肥薩線百年を記念して阿蘇ボーイを改装した「SL人吉」号の運行によって全線を個性的な観光列車で旅するルートが完成した。

「あそ1962」が併走
熊本到着前に、「あそ1962」号が併走させる演出があり、最後のサプライズでした。

SL人吉SL人吉 黒い煙はやはりすごい
熊本駅には17時21分に到着したが、2時間42分のSLの旅はゆっくり沿道の人たちの表情まで見えるスピードで走り、退屈どころかあっという間に過ぎて心が温かくなったので、九州最後の旅行が思いで一杯となったようだ。
日帰りで二種類の特徴のある列車に乗ったのは初めての体験だったが、こういった旅の楽しみもあるんだと改めて気付いた。また機会があれば別の列車に乗りたいものだ。