446f6ed7.jpg俳優原田芳雄の最後の作品となった映画「大鹿村騒動記」を見のがしたくなくて、京都駅前のイオンシネマまで行ってきた。

長野県の山奥にある大鹿村だが、リニアモーター新幹線の賛否を問う会議が開かれるが、話し合いもそこそこに歌舞伎の稽古に戻る村民たち。リニアモーターカーや性的同一障害、認知症などの社会問題を散りばめながら、原田芳雄が演ずる“善さん”たち、村の人間模様が描かれていく。

300年も歌舞伎を存続させてきた村人の、笑いあり、悲しみあり。そして、病魔に犯されながらも、テンガロンハットを粋にかぶった原田芳雄は格好良かった。撮影時以外はおそらく歩くのも大変だったと思うが、それを微塵も感じさせない演技。

そして、最後に流れてきた音楽が、忌野清志郎の「太陽の当たる場所」。これがものすごくこの映画にぴったりで、歌舞伎を題材にしたとはいえ、当たりだった。アルバム「Ruffy Tuffy」に収録されているので、また聴きたい。


ヤフー映画より
解説: 長野県の山村に300年以上も伝わる「大鹿歌舞伎」をモチーフに、『亡国のイージス』『顔』の阪本順治監督と原田芳雄がタッグを組んだ群像喜劇。伝統の村歌舞伎が受け継がれてきた山村で食堂を営む男のもとに、18年前に駆け落ちした妻と友人が現れたことから始まる騒動を軽妙なタッチで描く。共演には大楠道代、岸部一徳、松たか子、佐藤浩市、三國連太郎ら実力派がそろい、悲喜こもごもの人間模様を彩る。大鹿歌舞伎の舞台を再現したクライマックスは圧巻。

あらすじ: 南アルプスのふもとにある長野県大鹿村でシカ料理店を営む風祭善(原田芳雄)は、300年以上の歴史を持つ村歌舞伎の花形役者。公演を間近に控えたある日、18年前に駆け落ちした妻・貴子(大楠道代)と幼なじみの治(岸部一徳)が現れる。脳に疾患を抱え記憶を失いつつある貴子をいきなり返され戸惑う善だったが……。