16日午後は時間が出来たので「ゆいレール」終点の「首里」駅まで足を伸ばした。前回首里城にはレンタカーで行ったので、歩いて行くのは初めて。龍潭通りから県立芸術大学を抜けると、城が見えてきたが、うっそうとした木々の間から池が見えて来た。
円鑑池の中之島に立つ古色蒼然とした弁財天堂は朝鮮から贈られた経典を納めるために1502年創建された。1609年の薩摩の琉球入りと、1945年の沖縄戦で破壊され、天女橋も沖縄戦で大破されている。それにしてもこの首里城を取り囲む木々の生命力の強さは驚くばかりだ。
円鑑池から守礼門に回り、お目当ての金城町の石畳の坂道を下った。
真珠(まだま)道には「日本の道百選」の石標があった。この坂道は首里城から南部につながる道路であり、首里に住む人々の生活に不可欠な水の確保に大事な役割を果たしてきた。
石畳に落ちた雨水が土床で吸水、浸透、濾過され、用水溝に流れ、村の共同井戸に導かれている。先人達の土木技法には驚くばかり。
坂道はどんどん下って 行くので、戻るのはきついなと言いながら、デコボコの石を見ながら歩いてみた。石畳の石は琉球石灰岩で出来ている。途中、金城の大アカギの案内があったので、脇道に入ってみた。
樹齢300年の大アカギのこの生命力は何だ。思わず、何か祈りたくなるほどの神々しさだ。
赤木の根元に300年の間に祠が出来、年に一度だけ願いがかなうと言い伝えられ、更にこの場所は考える力が授かると言われている。この内金城嶽(うちかなぐすくたき)境内にはアカギの大木が6本(樹高約20mで)生育している。
坂道を更に下り、金城村屋で上がりに腰をかけて休憩し、再び坂道を上がった。
上り続けるのを避けるためもあり、赤マル宗通りを歩くと、泡盛酒造会社「瑞泉」が見えてくる。通りを左折して、再び、首里城の外壁に沿って歩いた。
子供たちが城壁、芝生の上で元気よく遊んでいた。緑色がしみる。ゆいレール首里の駅まで戻る途中で、咲元酒造をまた見つけた。
次回は首里の泡盛を意識して飲んでみたいと思った。約2時間と短い時間だったが、首里駅起点の散歩は楽しいものだった。