舞鶴で多くのシーンが撮影されたこの映画は、封切り前に太秦の撮影所内での完成試写会で見たので、2度目の鑑賞となった。
 
戦後70年目の節目に封切られた映画は、昭和天皇と内閣閣僚たちの戦争終結の決断が原爆を2度も落とされ混迷を深める中で行われたことを戦後を知らない世代に語る。
今なお戦争に関する国としての評価が曖昧なままであり、近代や現代の歴史として学ぶことのない日本で、戦争で失った70年前の轍を踏むなよと我々子孫に語った内容は、地味な映画だが多くの方に見て欲しいと思った。


































ヤフー映画より

《映画解説》

半藤一利のノンフィクションを基にした群像歴史ドラマ大作。太平洋戦争での日本の降伏決定から、それを国民に伝えた玉音放送が敢行されるまでの裏側を見つめていく。メガホンを取るのは、『クライマーズ・ハイ』『わが母の記』などの原田眞人。キャストには『わが母の記』などの役所広司、『おくりびと』などの本木雅弘、『ツナグ』などの松坂桃李ら実力派が集結し、昭和天皇や阿南惟幾陸相をはじめとする実在の人物を熱演する。身をていして現在の平和の礎を築いた人々の思いに引き込まれる。

《映画あらすじ》

1945年7月。太平洋戦争での戦況が悪化する日本に対して、連合軍はポツダム宣言の受託を迫る。連日にわたって、降伏するか本土決戦に突き進むかを議論する閣議が開かれるが結論を一本化できずにいた。やがて広島、長崎に原爆が投下され、日本を取り巻く状況はさらに悪くなっていく。全国民一斉玉砕という案も取り沙汰される中、阿南惟幾陸軍大臣(役所広司)は決断に悩み、天皇陛下(本木雅弘)は国民を案じていた。そのころ、畑中健二少佐(松坂桃李)ら若手将校たちは終戦に反対するクーデターを画策していた。